日記帳

女将の思い出

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  • 2021.03.31
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まさか…!という事実

七十歳過ぎまで人生時間を過ごして来ると、人生の醍醐味とはまさに、この「まさか…!」という想定外の問題にぶつかった時かと思います。 この「まさか!」の中には良い事もあり、心がうきうきと喜び幸せいっぱいの気分で世の中の暗い部分まで明るく見えたり…と勝手な心境になったりもしますが、私が今、思い返せば、逆…
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  • 2021.03.06
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家業の有難さ

今春まで引きずってしまったコロナ騒ぎも収まらず、経済がどん底にまで落ち込み、衣食住にまで国民が右往左往する事になるとは、想定外の事態です。今夏にオリンピックを開くか、否かの論争が毎日テレビで映し出されておりますが、国民の現状はそれどころではなく、「明日をどう生きていくか…」の困窮状態だろうと思います…
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  • 2021.02.02
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娘は母親の着せ替え人形

節分を迎える頃、京都は一番の冷え込みと言われますが、流石に今年の寒さは体感の冷たさとコロナ禍の心の寒さが厳しく、春の陽差しが実に恋しい毎日です。 更にステイホームが続き、家の中を整理していると、子どもたちの幼い頃の思い出がたくさん現れ、主人も私自身も、とても若く、肌のハリとツヤもあり、過ぎ去った人…
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  • 2021.01.02
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習い事の大切さ

新しい年を迎えても、引き続きコロナが収まらず不安な一年がスタートしました。 例年なら年末年始は毎年東北岩手のスキー場で家族みなで新年を祝っていますが、本年は京都でステイホームですから、久々に京都観世会の謡初式を、本年はコロナ禍のためライブ配信にて拝見し、一年の無事と稽古精進の誓いを致しておりました…
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  • 2020.12.01
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齋藤織物(株)の設立

鴨川を挟んで河岸の桜や銀杏の並木が各々葉の色を黄々と変えて、秋から冬のつめたい風を受けて散って行く様子を観ると、コロナがこんな十二月まで続いてしまったのか!と…乾いた地面に落ちた葉と共に寂しさを感じます。ああ、このまま新年が来てしまうのかなあ…。そんな心境の中ですが引き続き人生の思い出を振り返りたい…
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  • 2020.10.20
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初めての御所解染帯

十月に入り、いきなり涼しさを越えて肌寒くなり、楓の葉も紅くいろづいて秋の空気となりました。朝晩の冷え込みと共に「着物でも着ようかなぁ…」と気分も揚り久しぶりにタンスを開けて着物や帯を思案します。そんな時間が忙しい日常から離れて楽しいひと時です。 当店に初めてご来店いただくお客様が最初にご所望される…
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  • 2020.09.20
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大河ドラマ女優 藤村志保さん

武原はん先生は「芸は一代かぎり」をモットーに一人も弟子を持たれませんでしたが、唯一女優の藤村志保さんが押しかけ弟子の形で先生からお稽古を受けていらっしゃいました。その折に私も藤村さんとお目にかかる機会に恵まれ、今日までお互いに連絡を取り合う仲となりました。 藤村志保さんは皆さまも良く御存知の通りN…
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  • 2020.09.02
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出逢い ~昭和の日本舞踊家 武原はん先生~

私が四十歳のころ、主人が制作を受け持ち、私が営業販売する体制で、この「齋藤」が走り出すことが決まり、いよいよ東京方面へも出向き始めました。まず手がかりは、先代・井上八千代様より御紹介いただき、義父が毎月お伺いしていた、東京六本木にお住まいの地唄舞の大家、武原はん先生宅へ参上致しました。 当時先生は…
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  • 2020.08.07
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主人の美の追求

国民と共に大戦を乗り越えて日本に再び平和を取り戻して下さった昭和天皇が、昭和六十三年秋より御体調を崩され、私たちは一喜一憂の中、年明け正月早々に崩御されました。とても国民に愛され、慈しみ深い昭和天皇の御顔を思い出します。 元号は平成へと移り、我家も祖母、義父と続きに亡くして、いよいよ主人の着物づく…
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  • 2020.07.21
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義父の商い

義父の思い出はたくさんありすぎて何から書いたら良いか迷うほどです。実に個性的な人でしたから… 生涯を着物で通した義父は祖母に対して大変忠実で、信心深く、倹約家(京都ではしまつ家と言うけれど…)、質素、生真面目で温厚な性格でした。しかし仕事に関しては厳しく、祖母に続き商いについて教授してくれたのが義…
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  • 2020.06.29
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家付娘…祖母

明治十七年生まれの祖母は日清、日露、第一、第二の世界大戦を体験し、近代日本史そのものの姿の中に、強さ、清貧さ、優しさ等を持ち合わせた人柄でした。 祖母は俗に言う「家付娘」でしたから、何につけても家業安泰を生き甲斐として、九十六年の人生を全う致しました。 祖母は私と同じ丑年という事もあり、イヤに馬が…
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  • 2020.06.12
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私の子育て

祖母の懇願により大学を卒業してすぐ家業についた主人は、義父の指示で午前、午後と二度の職人廻りをする為に九時過ぎには店を出ます。カブ(原付二輪車?)の荷台前後に反物を乗せるのですが、雨や雪の日は反物が濡れないよう風呂敷とビニールに何重にもくるみ、宝物を扱うようにして出発です。 みぞれ降る寒い冬の時季…
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  • 2020.06.01
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古希すぎて…

この度、ホームページで載せるような事でもないのですが、いつも展示会等でお目にかかっているお客様に少々私の事を識ってもらえたらなぁ…と思い立ち、勝手気ままに書きとめて参る事に致しました。 どうぞ時間つぶしに読んでいただけたらと思います。 ことしの春はステイホームで想定外、人生はじめての長い休み時間…