日記帳

先代の教え

BLOG

READ
  • 2018.05.19
  • 日記帳/
  • 先代の教え/

待望の新人がやって来る。

6月1日から男女2名の新入社員が「ぎをん齋藤」に入社することになった。 最近は幹部社員が面接してくれるので、私は委細は知らない。ただ、彼らを見た瞬間の笑顔や振る舞いを、10分の1秒で判断したところ、なかなか感じの良い男女だと直感した。2名とも将来は営業職を希望しているが、適性を見極めるまでは方向を…
READ
  • 2018.03.12
  • 日記帳/
  • 先代の教え/

隠れた古裂コレクター

先日ある古裂を専門に扱う美術商と話をしていた中で親子三代に渡って古裂を蒐集し、しかも誰にも見せずに密かに楽しんでいる人が京都に居ると聞かされた。   さすが京都、千年の都だけのことはある、誰も見たこともない古裂を蒐めては飾り、それを眺めながら美味しい酒を飲むとは、なんと風流な人がいるも…
READ
  • 2018.02.20
  • 日記帳/
  • 先代の教え/

久々に巡り合った「金更紗」の名品

同じ金更紗でも上質のものは細工が細かく、金の厚みも違う。いわゆる「露金」と呼ばれ純金がふんだんに使われている。 加賀前田家伝来の本品は「萌葱地花蔓草文様金更紗」という長ったらしい名前が付けられ、型を使わない手書きの金更紗の中でも一級品で、同じ裂が東京国立博物館に所蔵されている。 更紗と一般に…
READ
  • 2018.02.15
  • 日記帳/
  • 先代の教え/

金(きん)の時代

マネーではなく黄金という意味である。黄金が主役であった時代というと、まず頭に浮かぶのは桃山時代、太閤秀吉は「聚楽第」という別荘の屋根瓦にも金箔を貼りつけた。遡れば「織田信長」が建てた「安土城」も最上階は黄金に輝いていたというから天守閣の屋上に「金閣寺」を置いたようなものと想像すれば良いのか。 &n…
READ
  • 2018.02.06
  • 日記帳/
  • 先代の教え/

私が消費者に伝えたい事

私は物作りを通して「上質」と「センス」を伝えるのが仕事だと思っている。上質な物をわかりやすい言葉で表現すると「薄くて軽く温かいもの」と言い換えてもいい。この定義は和服だけに限らず洋服の世界でも同じことがいえるのではないだろうか。   和服の中でも織帯に例えれば手織りのものは「薄くて軽い…
READ
  • 2018.01.23
  • 日記帳/
  • 先代の教え/

京都人の義理人情

多分、もっとも長いご贔屓を頂いているお客様の1人が先斗町の現役芸妓さん、Tさんである。私が先代の供をして行くようになったのは60年ほど前になるだろう。若い頃のTはとても怖い芸妓さんでお手入れのものをお預かりに行くと二階の階段から投げてよこすようなことは当たり前で、呼び鈴を2回押したたけでも「うるさい…
READ
  • 2017.11.15
  • 日記帳/
  • 先代の教え/

桃山時代にもあった上手と下手

私のコレクションの中にも「辻ヶ花」の上手と下手があることに気づいた。 画像① 「檜垣に藤菊文辻ヶ花染(桃山:16世紀)」 画像② 「扇面散らし文辻ヶ花染(桃山:16世紀)」 画像①は絞りがビッシリと密に施され隣り合う模様との境は狭く、絞りの輪郭が明瞭だが、②は模様が散漫で絞りの輪郭が甘…